フィルターの切れの良さを表す単位。フィルター特性の傾斜部分の傾き、即ちロールオフ特性を表し、1オクターブあたりの減衰率をdB(デシベル)で表した数値である。通常の構成のフィルターでは、フィルターの次数によって傾きが決まり、6の倍数となる
シンセサイザーやエフェクターで使用されるのは、-6dB/oct、-12dB/oct、-18dB/octなどであり、数値が大きい方が切れの良いフィルターである。減衰量をあらわすため、一般的にはマイナス表示される事も多いが、符号は単に傾斜をどちらから見るかという問題であり大きな意味はない
6dB/octであれば周波数が2倍になると信号の大きさが半分になり、12dB/octならば1/4、18dB/octならば1/8になるという関係にある
ただし音作りの面ではフィルターの切れが良い事と、良い音が作れる事はまったく別の話であり、必要に応じて特性を切り替えて望む音を作る事になる
なお音楽関係ではあまり使われないが「dB/dec (dB/decade)」という単位もあり、これは周波数が2倍ではなく10倍あたりの減衰率を表す。6dB/octは20dB/decと同じである